「犬の出産」用語集
◆「犬の出産」
犬の出産は、古くから安産の象徴といわれており、大きなトラブルなく行われるのが普通です。しかし、様々な人工的交配によってできた犬種(とりわけ、超小型犬)などの場合、とても安産とは呼べないようなケースも出てきているようです。かりに出産そのものがうまくいっても、その後の育児をまったくしないとか、いろんなトラブルがあるようです。
◆「犬の妊娠期間」
個体差があるものの、妊娠期間は、おおよそ63日前後です。
◆「発情」
本能に基づいて生殖行為を行うことです。1歳未満で最初の発情があるのが普通です。ただし、母犬や子犬のその後の健康や生育状態などを考慮すると、2度目か3度目の発情で交配するのが望ましいとされています。
なお、一般的には、春と秋に発情するといわれていますが、それほど規則的なものではないようです。
発情回数に関しては、小型犬の場合1年に2度ほど、大型犬は1年に1度くらい、といったところが平均値です。
◆「新聞紙」
犬の出産に備えて、産箱を用意する際、そのなかに敷くものとして、新聞紙を推奨する飼い主の方が大勢います。布類に比べて、汚れたらそのまま捨てればいいという手軽さがあり、また、母犬が寝心地を調整するのに、新聞紙なら、適当な大きさに噛みちぎることができ、そういう意味でもおすすめです。
◆「助産師」
犬の出産は、自宅出産が主流です。帝王切開の必要がある場合などは、もちろん、動物病院で出産することになりますが、そうしたリスクがない場合は、飼い主の自宅が出産の場になります。そこで、飼い主としては、出産がスムースに行くよう、何かと手を貸してやる必要があり、いわば「助産師」としての役割が期待されるのです。
◆「犬の体温」
犬の体温は、通常、38度台をキープしています。つまり、人間よりちょっと高めの体温です。出産が迫ってきて、いよいよあと24時間以内に出産が始まる、といった頃合いになると、37度台に落ちてきます。通常の体温より1度くらいは落ちます。そして、いったん大きく落ちてから、やがて、また体温が上昇していくと、陣痛が始まります。
もっとも、まったく体温の低下なしに出産が始まったケースも報告されていて、この点は、個体差があるということになります。
◆「営巣行動」または「巣作り行動」
出産まで24時間以内、といった時期になると、母犬は、部屋の隅っこなどにいって、前足で地面に穴を掘るような行動をとります。これは、自然界で出産していた時代に、地面に穴を掘って出産場所を確保したときの名残りであるといわれており、犬種が違っても、ほとんどの犬が、出産間近になると、この行動をとるようです。
◆「頻尿・頻便」
出産が近づくと、母犬は、オロオロと落ち着きがなくなり、しきりにトイレに行きたがります。これは、出産を空腹状態で迎えるための準備行動であり、飼い主は、面倒がらずに、この行動につき合ってやる必要があります。
◆「胎盤」
犬の胎盤は、緑色がかっていて、1頭の犬に1つの胎盤があり、同時に娩出されることもあれば、胎児が出てからしばらくして出てくることもあります。飼い主は、胎児と胎盤を1セットとみなし、両方が出て、はじめて1頭分の出産が完了した、と考えなければなりません。
母犬は、出てきた胎盤を食べてしまうのが普通です。これは、べつに問題行動ではなく、何の毒にもならないのですが、たとえば、5頭出産し、5つの胎盤を食べてしまうと、母犬があとで下痢をしたりする事例が報告されています。したがって、多くの経験者は、食べさせるのは、せいぜい2つか3つだけ、という意見をお持ちのようです。
◆「羊膜」と「へその緒」
胎児は羊膜にくるまれて生まれてきます。また、当然、へその緒をつけたまま生まれてきます。通常、母犬は、この羊膜を噛みちぎって、なかの羊水をきれいになめ、また、へその緒も噛みちぎります。しかし、時として、これを自分でやらない母犬がいます(特に、へその緒の噛みちぎり)。そんな場合は、飼い主が「助産師」になり、こうしたことを手助けしてやる必要があります。
◆「陣痛」
犬の陣痛は、人間の陣痛と同じで、小さな圧迫感がしだいに大きな圧迫感になり、陣痛が訪れる間隔も、長い間隔からしだいに短い間隔になっていきます。
◆「はかり」
犬の出産では、はかりは重要な品です。飼い主が子犬の健康状態を知るには、目に見える明らかな兆候があればともかく、そうでなければ、結局のところ、体重の変化で判断する以外にないからです。
生まれたばかりの子犬はまだ軽いし、また、当分の間それほど重くはなりませんから、キッチンで使用している調理用のはかりでじゅうぶん代用できます。
◆「超音波検査」
母犬が妊娠したかどうかを確認するために行う検査です。費用は、1,000円〜3,000円ほど。
◆「レントゲン検査」
出産前に、母犬のお腹の中にいる胎児の頭数などを確認するための検査です。費用は、2,000円〜6,000円ほど。また、このレントゲン検査によって、胎児の大きさもわかるので、もしも母犬の骨盤より胎児の体が大きくなっていたら、自然分娩は危険と見なされ、帝王切開になるケースもあります。

